FOY2017、トップがファンド保有者を当惑させるような発言を振り撒くファンドはランク外へ
セゾン投信 中野社長のコラムに「つみたてNISA 低コスト投信への一極集中は危険」という記事が掲載されています。
氏の主張を要約すると以下のとおりです(カッコ内は私の補足)。
- 20年と長期に及ぶつみたてNISAでは、一定の残高と資金流入がある商品でないと中途償還の恐れがあるため、コスト一辺倒の低コストインデックスファンドを選ぶのは危険。
- 一方、アクティブファンドは、つみたてNISAの厳しい要件(残高・資金流入・運用期間 等)をクリアしているため(セゾンVGBFを選べば)安心して長期投資が続けられます。
なぜ低コストインデックスファンドが危険で、アクティブファンドが安心なのかの論拠が不明です。つみたてNISAでは銘柄が限定されており、選定基準としてコストが最も分かりやすいため、最低コストクラスのインデックスファンドを選択しておけば、持続的な資金流入が見込めるでしょう(ファンドの規模が大きければなお良し)。一方、アクティブファンドの過去の実績は、未来を約束するものではありません。
氏の無理筋ともいえる主張に疑問を呈するブロガーさんもおられるようです。
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私も同感です。
おそらくつみたてNISAが契機なのだと思いますが、昨年より、氏は自社の月次運用レポートや各種メディアを通じ、ファンド保有者を当惑させるような発言を振り撒いています。
低コスト競争から脱落し、まさかの手のひら返し。FOY 2017でセゾンVGBFがランク外の結果になったのも、当然の帰結ではないでしょうか。参考までに過去のランクは以下のとおりです。
2007年 第1位
2008年 第3位
2009年 第6位
2010年 第7位
2011年 第8位
2012年 ランク外
2013年 第8位
2014年 第3位
2015年 第4位
2016年 第5位
2017年 ランク外
私も実際に当該ファンドを保有し、積立てもおこなっていますが、このところの氏の発言には少々幻滅しています。真剣に解約を考えようと思います。