timtimny’s 資産運用と酒と御朱印

投資信託による資産運用と趣味についてつぶやきます

IFAいわく、損しないファンドの条件は「アクティブかパッシブか」ではなく「相対収益型か絶対収益型か」だそうです。

昨日、金融商品仲介業者(IFA:Independent Financial Advisor)であるファイナンシャルスタンダード社主催の「投資信託選びの新常識セミナー」に参加してきました。会場を見渡すと、圧倒的に年配の参加者が多かったように思います。

 

セミナーは二部構成となっており、前半は「預金・株式・債券の関係性など証券取引の基本」について、後半では「なぜ投資信託で損をするのか」と題して「テーマ型ファンド」と「毎月分配型ファンド」の問題点を説明されていました。内容は流布されているものでしたので違和感なくフムフムと聞いていました。

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セミナーの最後のほうで講師が「投資信託で損しないためには、アクティブか、パッシブ(インデックス)かという観点ではなく、相対収益型か絶対収益型か、が重要です」「良いファンドの条件は『絶対収益追求型』です!」と強調されていました。以下の3点が良いファンド(絶対収益追求型)を選ぶうえで重要とのことです。

  • フル投資ルールでないファンド
  • 銘柄を分散しすぎず、集中投資していること
  • ファンドマネージャーの運用実績

私にとって「絶対収益追求型ファンド」というのは初耳でしたが、講師が「私たちは投資家の皆さまから相談料や報酬などを一切頂きません」「楽天証券から手数料をもらって事業を運営しています」と説明されていたので、漠然と「手数料の高いファンドなんだろうな」くらいに理解して家路につきました。

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自宅で「絶対収益型ファンド」について調べたところ、同社の一連の主張が楽天証券のWebサイトに記載されていました。

結論から申し上げると、投資で損をしないための一つの方法としては「絶対収益型投信」を選ぶことです。絶対収益型投信とは市場の動きに関係なく利益を出すことを目指す投資信託です。

セミナー講師も補足されていましたが「絶対収益型」とは、市場リターンに「相対」するリターンを追求するのではなく、市場リターンがどうであれ投資元本に対して絶対的なリターンを追求する投資方法とのことです。なお「絶対に収益が出る」わけではないので注意してください、とも仰っていました。

ピクテ投信投資顧問株式会社「絶対収益型投資戦略とは」

「絶対収益型」の意味は「絶対に収益をあげる」という意味ではなく、「相対」の反意語の「絶対」を使っている言葉で、「市場のリターンに対する相対的なリターンではなく、絶対的なリターンを得ようとする」投資戦略を意味します。

絶対収益型投資戦略の例としては、ロングショート戦略(マーケットニュートラル戦略)、アービトラージ戦略、イベントドリブン戦略、グローバルマクロ戦略、などがあげられます。

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ためしに楽天証券で、絶対収益追求型ファンドである三菱UFJ国際投信株式会社「AI日本株式オープン(絶対収益追求型)」の内容を確認しました。以下の手数料がかかるようです。

  • 販売手数料:2.16%(税込)。但し、金融商品仲介業者(IFA)と契約している場合は3.24%(税込)
  • 信託報酬額:1.296%(税込)
  • 信託財産留保額:なし

IFA経由で購入すると、1.08%の販売手数料が上乗せされるようです。これがIFAの取り分ということでしょうか…。

ちなみに、検索条件で「楽天証券分類:分類対象外」を指定すると、IFA経由で購入する際に販売手数料を余計に取られるファンドが表示されます。高コストファンドばかりですね。

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IFAの収益源は証券会社からの手数料ですので、IFAに相談するとこのような高コストなファンドばかり推奨されるのでは?と勘ぐってしまいます。

また、ネット証券会社にとっては、現役世代(若年層)を中心に低コストのインデックスファンドが長期に渡って少額の積立てで売れても旨味が薄いでしょうから、退役世代(シニア層)を中心に手数料の高い絶対収益型ファンドを推奨販売してくれるIFAの存在は重要なのかもしれません。

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私は当分の間、IFAのご厄介にはならないでしょうから、引き続き低コストインデックスファンドの積立て投資に邁進します。

 

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